月別アーカイブ: 2016年11月

イグスのイグリデュールっていうすべり軸受なんて知らなかったよマジで

外車で部品の入手に時間がかかりまくるからって
ツレにゴルフのドアのヒンジピンの製作を頼まれたのですが、
プレスでカシメを外したものの、

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意味分からん軸受が出てきた。

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自己潤滑樹脂と銅線でFRPみたいになっている。
厚みは0.5mm。こんなペラペラでドアの重みと開閉の負荷を受けれるとは驚き。
多分ここまでペラいとテフロンとかジュラコンで作ってもすぐにちぎれてまう。
困った。

けどとりあえずミスミで調べてみたところ、これそのものかどうかはわからいが、イグス社イグリデュールというものがあった。同じようにペラペラの樹脂軸受。
安い。100円いかない。
ミスミオレンジブックで買えるみたいです。
何故かモノタロウではイグス社の取扱いはあるものの、イグリデュールは無かった。ケーブルベアしかない。

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鉄の穴対鉄のシャフトで滑ってる所とか、ちょっとボアアップすればオーバーサイズブッシュとして使えますね。厚み0.5mmなので。

取りあえずどんな物なんか手にとって見てみたいので注文しておきました。

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久々に自家製アルマイトをしました。その2

バイクばっかり改造している弊社が、本気で技術を投入して作り込んでいるジュラルミン削り出しのボールペン、名前は「MechaSEA(メカシー)」。ba72cfcade79571eb8f5e419da6f6818

前の自家製アルマイト記事の続きです。
アルマイトはアルミの表面に人工的に均一な酸化被膜を付ける処理です。
脱脂→硫酸中で通電→水→染料→水→封孔剤→水
と工程を経て行くわけですが、
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アルマイトの皮膜は絶縁なので既にアルマイトが掛っている所は硫酸中で通電出来ないのでアルマイトが掛らなくなるはずです。

一度アルマイトを掛けたものを再度アルマイトして2色にするには色を付けたい所と接点をとる所の2か所のアルマイトを剥がさないといけません。

何個かサンプルを用意してアルマイトをかけました。
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通電中、酸化被膜が成長するに従って表面の抵抗値が上がり、通電電流が下がって来ます。表面積が多い物ほど抵抗値が低いので沢山電流が流れて電力を食います。

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通電が終わったら水洗いして染料に浸けます。

img_3221染料に付けた後も水洗いし封孔剤へimg_3208これは沸騰寸前のお湯に酢酸ニッケルの粉末を溶かしたものです。
やっている最中、温度が高いので結構水分が蒸発して液面が下がってしまう。適当に減った分の水を足していたので濃度はかなりいい加減になってしまいました。製品を作る場合は浮きを浮かべて比重で濃度管理をすれば良いのでしょうか。

で、結果はこの通り。
A5052は非常に綺麗に出来ました。
成分が純アルミに近いせいでしょうか。
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A2017はなんかテボテボが出たのとちょっと粉吹きが出ましたがまあOK。

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2色アルマイト前の奴と比べると粉吹きしている。けど若干磨けば分からないくらいにはなる。↓

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単色黒にしたA2017は粉吹きが無く、めっちゃ綺麗に出来ていたので2色アルマイトゆえの粉吹きでしょうか?
良く分かりません。詳しい人が居ったら聞こう。
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屋外に数年暴露したA2017緑アルマイト品は剥がした所以外もうっすらアルマイトかかりました。2色目はゴールド。
元のアルマイトが暴露で無くなっていたのでしょう。

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顕微鏡で見たらA2017はアルマイト剥がしていない所(1色目の所)に細かく点々で2色目アルマイトが乗っていました。

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ジュラルミン(A2017)は硬くするために銅が混ぜてあるので銅の回りだけ点になるのでしょうか?よう分かりません。これも詳しい人が居たら教えてもらおう。
(顕微鏡写真↓うまく写りませんでした。)

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けど2色アルマイトは出来そうです。
では、超小型ボールペン用量産アルマイト加工設備を設計致しましょう。
とりあえず1号機の加工能力は日産50本ぐらいでOKです。

 

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